内装でよく行う工事「軽天工事、軽鉄工事」と呼ばれる作業をみなさまご存知でしょうか?たとえば、大きなワンルームの部屋があった場合に、美容室であればシャンプー専用のスペースを仕切ったり、オフィスであれば社長室を作りたったり、物販であれば更衣室を用意したりするなど、仕切りを作って部屋を区切りたいことがあるかと思います。そこで内装業者さんに見積りを頼むと、項目に「軽天工事」「軽鉄工事」もしくは「LGS/PB工事」という名称で記載された、工事項目があります。今回はそんな軽鉄工事に関してご説明いたします。
軽天・軽鉄・LGS工事とは
軽天工事とは、天井やクロスに骨組みを行う工事のことを指します。主に軽天工事とは、部屋を区切りたい時に使用する工事で、軽天という聞き慣れない言葉の由来は「軽鉄材」という、厚さ0.5mm程度の薄くて軽い鉄板を使って、天井や壁を作ることに由来しています。LGS工事というのは、上記を英語にすると=Light Gauge Steel(ライト・ゲージ・スチール)で、軽量鉄骨という意味になります。
普及したのはいつから?
この工事が普及し始めたのは、昭和50年頃と言われております。工法としては30年以上経っていますが、それまでは大工が木材を削って、柱を一本ずつ立てるという作業をやっていました。軽天工事が出来るようになってからは、木材が不要になり、工事が大幅にスピードアップし、それと同時にコストカットもできるようになりました。まだまだ一般住宅には浸透していない作業ですが、店舗や病院などの内装工事においては、非常に一般的な工事なのです。
軽天工事にはどんなメリットがある?
①加工性が高い
木材などに比べて、工場製作や現場加工がしやすく、R曲げなどの加工もしやすくなっているので、お好みの形に曲げることができます。
②耐火性と湿気に優れている
鉄骨なので、燃えません。不燃材料でできているので、消防検査にも通りやすく、手間がかかりません。また、鉄なので湿気にも強いのが特徴です。
③環境に優しい
実は軽量鉄骨は、リサイクルしています。そういった意味では、地球環境にも貢献する材料といえます。
④コスパが良い
重たい木材を切って、微調整して、という作業が無くなるのと、また原価も安いために工期の短縮とコストダウンにつながります。
遮熱と防音のため、断熱材を敷くこともある
店舗内と外部では、温度差から結露が発生してしまうため、軽天の中に断熱材を敷くこともあります。そのほか、冷房や暖房の効率を上げることを目的にする場合もありますが、遮音シートを貼ることによって防音対策にもなります。
最後の仕上げは石膏ボード貼り
軽天を組み終わったら、石膏ボード(別名:プラスタ―ボード)を貼っていきます。これが壁や天井のクロス貼りや、塗装の前工程作業で下地になります。石膏ボードの貼り付けは、職人による腕の良し悪しが出てくるところです。下地が悪いと、後に壁紙が浮いてしまったりすることもあります。現在、建築物の内装工事における壁や天井のほとんどが、この工法を使用していると言われています。ちなみに、このボード自体のメリットとしては軽鉄と同様に、加工性や施工性が良いことと、さらには防音・遮音性能に優れていて、耐アレルギー性能も良好となっています。
美しい店舗内装を作り上げるには、下地作業が非常に重要となります。こういった作業を丁寧に作り上げていくかどうかにより、最終的な内装のクオリティーにつながっていきます。建築物は、外側と合わせて中も美しくありたいものです。内装工事は建設業のなかでも人気の職種です。pluswork福岡では、内装工事をはじめ、さまざまな建築・建設業の求人を多数掲載しております。これから転職をお考えの方は、ぜひpluswork福岡をご活用ください!